2023年12月12日 京丹後市

2023年10月18日 防衛大臣 申し入れ書

2023年10月18日 防衛大臣 質問書

2023年9月14日 京丹後市 

2023年6月23日 京丹後市

2023年3月10日 京丹後市

 

 

 

2023年12月12日

京丹後市長 中山泰 様

 

申し入れ書

 

東アジアの軍事緊張を拡大する米軍 X バンドレーダー基地の撤去を

京丹後市は住民の「安全・安心」を守るために行動を

 

 日本政府・岸田政権は、昨年末に閣議決定した安保3文書の下で、日米安保体制を飛躍的に強化し、沖縄の島々を最前線にして戦争体制づくりを加速してきた。それは東アジアの軍事緊張を拡大すると同時に、先日の屋久島沖での米軍輸送機オスプレイの墜落事故など深刻な事態をもたらしている。京丹後の米軍Xバンドレーダー基地もまた、日米韓の三国によるレーダー情報の即時共有などを通してその機能が強化されている。米軍Xバンドレーダー基地と自衛隊経ヶ岬分屯基地を舞台にした日米両軍の軍事訓練も年を追って強化されてきた。私たちは東アジアの平和実現を求める立場から、軍事緊張を拡大する米軍 X バンドレーダー基地の撤去を求め、京丹後市がその受け入れを撤回することをあらためて強く要求する。

 

 京丹後での米軍X バンドレーダーの本格運用の開始から約9 年になるが、現在も住民の「安全・安心」を脅かす事態が繰り返し引き起こされている。

 

 米軍関係者による交通事故に関しては、昨年11月に京丹後市網野町で起きた米軍関係車両による人身事故を防衛省が「軽微な物損事故」として処理しようとするという重大な問題が起こった。防衛省はその対応を反省し、「交通安全対策推進チーム」を発足させたが、それは十分に機能していない。米軍関係者の交通事故の公表のあり方もまったく不十分である。私たちは、現在の「公表ルール」を見直し、人身事故か物損事故かにかかわらず事故情報はただちに報告・公表するよう京丹後市が防衛省に強く働きかけていくことを求める。

 

 また、米軍基地への商用電力の導入以降も発電機によるレーダーの稼働が度々なされている。とりわけ夜間の発電機の稼働による近隣住民への騒音被害は深刻である。近隣住民の要求である発電機の夜間稼働の中止について、京丹後市は米軍・防衛省に対して引き続き強く要求していくべきである。基地内の隊舎への米軍人の入居による生活排水の増加とそれによる海水の汚染の可能性についても、京丹後市としてしっかりと監視していく必要がある。また、米軍はこれまで経ヶ岬灯台前の敷地などいくつかの場所で部隊の再任用式や昇任式を行っているが、それら基地の外での米軍の勝手な振る舞いは認められることではなく、抗議すべきである。

 

 加えて、PFAS(有機フッ素化合物)の環境や人体への影響の問題がある。それは沖縄をはじめ全国の米軍基地・自衛隊基地の周辺で深刻な問題になっている。自衛隊経ヶ岬分屯基地内では過去にPFAS の一種である PFOS を含む泡消火剤が保管されていたが、その使用履歴や現在はどのような成分を含む消火剤を使っているのかなどを具体的に明らかにさせる必要がある。米軍 X バンドレーダー基地についても同様である。私たちは、人々の命と健康、環境を守る観点から、京丹後市が自衛隊基地・米軍基地への立ち入り調査を実施することを求める。

 

 さらに、京丹後の米軍 X バンドレーダー基地周辺は土地利用規制法による「特別注視区域」に指定されようとしている。土地利用規制法はそもそも政令や政府の決定のみで基本的人権を制限しうるという憲法違反の法律であり、地方自治の趣旨とも相容れない。それは、戦争体制づくりの一環として、周辺地域の住民や基地問題に取り組む人々を監視の対象とし、国の「安全保障」がすべてに優先する社会をつくりだそうとするものである。私たちは、住民の権利が不当に制約されないよう京丹後市がその運用を注視していくと同時に、そもそも憲法違反であるこの法律の廃止を求めることを要求する。

 

 私たちは、京丹後市が東アジアの軍事緊張を拡大する米軍Xバンドレーダー基地の受け入れを撤回することをあらためて強く要求する。同時に、不断に現れる米軍・防衛局の住民軽視の態度の背景にある現在の日米地位協定の一刻も早い抜本改正の実現に向けて、京丹後市が基地周辺の自治体の先頭に立って積極的に行動することを要求する。

 

 上記を踏まえ、以下の点を申し入れる。

 

一、米軍関係者の交通事故情報について、現在の「公表ルール」を見直し、すべての事故情報をただちに公表するように、米軍・防衛省に対して求めていくこと。

一、発電機の夜間稼働の中止をはじめ、「安全・安心」に関わる地域住民の要求の実現のために京丹後市としてさらに積極的に行動すること。

一、米軍・防衛省に対して、米軍 X バンドレーダー基地および自衛隊経ヶ岬分屯基地における PFASを含む泡消火剤の使用履歴や保管の有無について、その実態を具体的に明らかにさせること。また、京丹後市として基地への立ち入り調査を実施し、必要な対策を実施すること。

一、土地利用規制法の廃止を求めると同時に、地域住民の人権が侵害されることがないよう地方自治体としてその運用を慎重に監視していくこと。

一、日米地位協定の抜本改正に向けて、京丹後市として具体的・積極的に行動すること。

一、東アジアの軍事緊張を拡大する米軍 X バンドレーダー基地の受け入れを撤回すること。

 

米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会

共同代表 大湾宗則 白井美喜子 瀧川順朗

連絡先 京都市上京区四番町 121-5 大湾方 TEL/FAX 075-467-4437 

 

 

 

2023年10月18日

防衛大臣 木原稔 様

近畿中部防衛局局長 茂籠勇人 様

 

申し入れ書

 

東アジアの軍事緊張を拡大する米軍 X バンドレーダー基地の撤去を

 

 日本政府・岸田政権は、安保3文書の下で日米安保体制の飛躍的強化、自衛隊による敵基地攻撃能力の保有など戦争体制づくりをおし進めている。京丹後の米軍Xバンドレーダー基地(米軍経ヶ岬通信所)もそのような戦争体制のその一部であり、とりわけレーダー情報の即時共有など日米韓の軍事協力の強化は、米軍Xバンドレーダー基地の機能強化と直結し、東アジアの軍事緊張をますます高めるものとなっている。私たちは東アジアの平和実現を求める立場から、軍事緊張を拡大する米軍 X バンドレーダー基地の撤去を強く求める。

 

 京丹後市に米軍 X バンドレーダー基地が建設されてから約10 年近くが経つが、今も住民の「安全・安心」を脅かす事態が繰り返し引き起こされている。そのなかで、米軍・防衛省の住民軽視の姿勢が明らかになっており、私たちはそれに強く抗議する。

 

 米軍関係者による交通事故に関しては、昨年11月に京丹後市網野町で起きた米軍関係車両による人身事故を防衛省が「軽微な物損事故」として処理しようとするという重大な問題が起こった。防衛省はその対応を反省し、「交通安全対策推進チーム」を発足させた。しかし、その後も今年6月26日に京丹後市丹後町で起こった米軍関係者と民間人の車両同士の事故に関する情報提供の遅れなど十分に機能しているとは言えない。私たちは米軍関係者の交通事故に関する現在の「公表ルール」を見直し、人身事故か物損事故にかかわらず事故情報はただちに報告・公表することを強く要求する。

 

 また、防衛省が公表した今年3月の基地周辺海域での水質調査結果によれば、尾和沖と袖志東側沖で COD(化学的酸素要求量)が環境基準値を上回った。基地内の隊舎への米軍人の入居による生活排水の増加ととそれによる海水の汚染の可能性は当初より地域住民が懸念していたところである。原因を分析し、必要な対策をとらなければならない。また、米軍基地への商用電力の導入以後も発電機によるレーダーの稼働が度々なされている。とりわけ夜間の発電機の夜間稼働による近隣住民への騒音被害は深刻であり、中止されるべきである。

 

 さらに、いま沖縄をはじめ全国の米軍基地や自衛隊基地の周辺でPFAS(有機フッ素化合物)汚染が深刻な問題になっている。航空自衛隊経ヶ岬分屯基地でも PFAS の一種である PFOS を含む消火薬剤が保管されていたとされる。その処分の有無や経過、現在はどのような消火剤を使っているのかなどを明らかにしなければならならい。米軍 X バンドレーダー基地についても同様である。また、基地内やその周辺の水質や土壌の調査を行うべきである。

 

 さらに、京丹後の米軍 X バンドレーダー基地周辺は土地利用規制法による「特別注視区域」に指定されようとしており、基地周辺の監視体制が強められていこうとしている。私たちは、岸田政権の下で進む大軍拡−戦争体制づくりに反対すると同時に、東アジアの軍事緊張を拡大し、住民の「安全・安心」を脅かす米軍Xバンドレーダー基地の撤去をあらためて要求するものである。

 

米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会

共同代表 大湾宗則 白井美喜子 瀧川順朗

連絡先 京都市上京区四番町 121-5 大湾方 TEL/FAX 075-467-4437

 

 

 

2023年10月18日

防衛大臣 木原稔 様

近畿中部防衛局局長 茂籠勇人 様

 

質問書

 

(1) 自衛隊経ヶ岬分屯基地と米軍経ケ岬通信所での

  PFOS/PFOAを含む消火剤の保管・使用について

 

 赤嶺政賢衆議院議員が提出した「防衛省におけるPFOS処理実行計画等に関する質問主意書」に対する内閣の答弁書(2020年3月24日付)によれば、2019年9月末時点で、自衛隊経ヶ岬分屯基地にはPFOSを含有する泡消火薬剤400リットルが保管されていた、とされている。これに関連して、以下の点についてお答えいただきたい。

 

航空自衛隊経ヶ岬分屯基地について、

○ 現在、PFOS/PFOAを含む消火薬剤が保管されているか否か? 

○ 保管されていないない場合、どれだけの量をいつどのような方法で処分したのか。また、現在はどのような消火薬剤を使っており、それはどのような成分を含むものか(PFOS/PFOA以外の有機フッ素化合物は含まれているのか)?

○ 消火訓練等を含め過去にPFOS/PFOAを含む消火薬剤が使用されたことはあるか? また、使用実績がある場合、使用された消火薬剤はどのように処分・回収されたのか?

○ 基地内の消火用水槽等への水質調査、基地とその周辺の土壌調査はこれまで行われているか?また、今後そのような調査を行う計画はあるか?

 

米軍経ヶ岬通信所について、

○ PFOS/PFOAを含む消火薬剤は保管されているのか?

○ 保管されている場合、それが使用されたことはあるか?

○ 保管されていない場合、どのような消火薬剤を使っており、それはどのような成分を含むものか(PFOS/PFOA以外の有機フッ素化合物は含まれているのか)?

 

(2) 米軍関係者の交通事故について

 

 米軍関係者による交通事故が度々起こっていることは地域住民の大きな懸念となっている。これに関して、以下の点をお尋ねしたい。

 

○ 今年6月26日の京丹後市丹後町での米軍関係車両と民間車の衝突事故の際、翌日に京丹後市に第一報が伝えられたものの、怪我人の有無などのより具体的な情報が明らかにされたのは10日後のことであった。なぜそのように遅くなったのか? その経過についてお答えいただきたい。

○ 事故の抑止・再発防止のために、米軍関係者の交通事故に関する現在の「公表ルール」を見直し、人身、物損に関わらずただちに公表すべきであると考えるが、その点に関する近畿中部防衛局の見解をお尋ねしたい。

 

(3) 基地周辺の海域での水質調査について

 

○ 今年3月に基地周辺の海域で実施された水質調査では2箇所でCOD(化学的酸素要求量)が基準値を上回る結果が出たが、その原因をどのように分析しているかお答えいただきたい。

 

(4) 発電機の騒音問題について

 

○ 米軍経ヶ岬通信所への商用電力の導入後も度々発電機が稼働しており、騒音が起こっている。とりわけ夜間の稼働は近隣住民にとって大きな問題であり、京丹後市も発電機の夜間稼働は行わないよう求めている。これについて近畿中部防衛局はどのように考えているか、また米軍側への具体的な働きかけを行っているか、お答えいただきたい。

 

(5) 米軍の経ヶ岬灯台前での再任用式について

 

 経ヶ岬通信所に駐留する米陸軍第14ミサイル防衛中隊の2023年7月3日付のフェイスブックの投稿によれば、6月28日に経ヶ岬灯台前の敷地で同中隊の隊員の再任用式が行われている。また、同中隊のフェイスブックの投稿を見ると、この他にも九品寺の境内など基地の外(屋外)で再任用式や昇進式が幾度か行われているようである(2019年10月9日付の投稿など)。これに関して、以下お尋ねしたい。

 

○ 米軍が基地の外、しかも一般の観光客も訪れる場所で、このような再任用式・昇進式を行うのは問題があると考えるが、近畿中部防衛局の見解をお尋ねしたい。

○ これら基地の外での再任用式・昇進式は、当該の敷地の管理者の許可を得て行われているのか?

○ こうした基地の外で再任用式・昇進式が行われる場合、近畿中部防衛局には事前に連絡があるのか?

 

 

 

 

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(1) 自衛隊経ヶ岬分屯基地と米軍経ケ岬通信所での

  PFOS/PFOAを含む消火剤の保管・使用について

 

https://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/

shitsumon/a201113.htm

令和二年三月十二日提出

質問第一一三号

 

防衛省におけるPFOS処理実行計画等に関する質問主意書

提出者  赤嶺政賢

--

https://www.shugiin.go.jp/Internet/itdb_shitsumon.nsf/html/

shitsumon/b201113.htm

衆議院議員赤嶺政賢君提出防衛省におけるPFOS処理実行計画等に関する質問に対する答弁書

 

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(3) 基地周辺の海域での水質調査について

 

https://www.city.kyotango.lg.jp/top/kurashi/1/5/18963.html

第35回米軍経ヶ岬通信所の設置に係る安全・安心対策連絡会 令和5年6月16日

https://www.city.kyotango.lg.jp/

material/files/group/5/050616setsumeishiryou.pdf

第35回 米軍経ヶ岬通信所の設置に係る安全・安心対策連絡会説明資料 (PDFファイル: 2.6MB)

(資料4)水質調査及び藻場分布状況

 

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(5) 米軍の経ヶ岬灯台前での再任用式について

 

2023年6月28日 経ヶ岬灯台前 再任用式

 

2020年6月5日  おそらく大成古墳群展望台 再任用式

 

2019年10月1日 九品寺境内 昇進式

 

 

 

2023年9月14日

京丹後市長 中山泰 様

申し入れ書

 

東アジアの軍事緊張を拡大する米軍 X バンドレーダー基地の撤去を

京丹後市は住民の「安全・安心」を守るために行動を

 

 いま日本政府・岸田政権は大軍拡と日米安保体制の飛躍的強化、沖縄や南西諸島を最前線にした日米の戦争体制づくりをおし進めることで、東アジア・朝鮮半島の軍事緊張をますます高めている。京丹後の米軍Xバンドレーダー基地もそのような戦争体制のその一部であり、とりわけレーダー情報の即時共有など日米韓の軍事協力の強化は、米軍Xバンドレーダー基地の機能強化と直結している。私たちは東アジアの平和実現を求める立場から、軍事緊張を拡大する米軍 X バンドレーダー基地の撤去を求め、京丹後市がその受け入れを撤回することをあらためて強く求める。

 

 京丹後の米軍 X バンドレーダー基地周辺は土地利用規制法による「特別注視区域」に指定されようとしている。土地利用規制法はそもそも、政令や政府の決定のみで基本的人権を制限しうるという憲法違反の法律であり、地方自治の趣旨とも相容れない。それは、周辺地域の住民や基地問題に取り組む人々を監視の対象とし、国の「安全保障」がすべてに優先する社会をつくりだそうとするものである。私たちは、住民の権利が不当に制約されないよう京丹後市がその運用を注視していくと同時に、そもそも憲法違反であるこの法律の廃止を求めることを要求する。

 

 米軍 X バンドレーダー基地の建設から 10 年近くが経つが、今も住民の「安全・安心」を脅かす事態が繰り返し引き起こされている。なかでも、繰り返される米軍関係者の交通事故に関しては、現在の「公表ルール」を見直し、人身事故か物損事故にかかわらず事故情報はただちに報告・公表するよう京丹後市が防衛省に強く働きかけていくことを求めたい。私たちは京丹後市と基地対策室が、米軍・防衛局ではなく、住民にこそ寄り添い、その「安全・安心」を守るために真剣に行動することを求める。

 

 また、防衛省が公表した今年3月の基地周辺海域での水質調査結果によれば、尾和沖と袖志東側沖で COD(化学的酸素要求量)が環境基準値を上回った。基地内の隊舎への米軍人の入居による生活排水の増加ととそれによる海水の汚染の可能性は当初より地域住民が懸念していたところである。原因を明らかにし、必要な対策をとることを米軍・防衛局に対して強く要求していかねばならない。また、レーダーを動かす発電機による騒音被害は今日も続いている。京丹後市は米軍の動向を厳しく監視し、住民の「安全・安心」を守るために行動すべきである。

 

 さらに、いま沖縄をはじめ全国の米軍基地や自衛隊基地の周辺で問題となっているPFAS(有機フッ素化合物)の環境や人体への影響の問題がある。自衛隊経ヶ岬分屯基地内においてもかつて PFAS の一種である PFOS を含む泡消火剤が保管されていたことが明らかになっており、その処分の有無や経過、現在はどのような消火剤を使っているのかなどを把握する必要がある。米軍 X バンドレーダー基地についても、状況を具体的に明らかにさせる必要がある。京丹後市が必要な調査を行い、人々の命と健康、環境を守るために行動することを求める。

 

 さらに、不断に現れる米軍・防衛局の住民軽視の態度の背景にある現在の日米地位協定の一刻も早い抜本改正の実現に向けて、京丹後市が基地周辺の自治体の先頭に立って積極的に行動することを要求する。

 

 

上記を踏まえ、以下の点を申し入れる。

 

一、米軍関係者の交通事故情報について、現在の「公表ルール」を見直し、すべての事後情報をただちに公表するように、米軍・防衛省に対して求めていくこと。

一、土地利用規制法の廃止を求めると同時に、地域住民の人権が侵害されることがないよう地方自治体としてその運用を慎重に監視していくこと。

一、COD(化学的酸素要求量)が環境基準値を上回った水質調査の結果に関して、その原因を明らかにし、海水汚染防止のための必要な対策を早急にとらせること。

一、発電機の夜間稼働の中止など、「安全・安心」に関わる地域住民の要求の実現のために京丹後市としてさらに強力に行動すること。

一、米軍・防衛省に対して、米軍 X バンドレーダー基地および自衛隊経ヶ岬分屯基地における PFASを含む泡消火剤の保管の有無について、経過を含めてその実態を具体的に明らかにさせること。また、米軍 X バンドレーダー基地に関して京丹後市としてその状況を調査し、必要な対策を実施すること。

一、日米地位協定の抜本改正に向けて、京丹後市として具体的・積極的に行動すること。

一、東アジアの軍事緊張を拡大する米軍 X バンドレーダー基地の受け入れを撤回すること。

 

 

米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会

共同代表 大湾宗則 白井美喜子 瀧川順朗

連絡先 京都市上京区四番町 121-5 大湾方 TEL/FAX 075-467-4437

 

 

 

2023年6月23日

京丹後市長 中山泰 様

 

申し入れ書

 

東アジアの軍事緊張を拡大する米軍Xバンドレーダー基地の撤去を

京丹後市は住民の「安全・安心」を守れ

 

日本政府・岸田政権は、昨年12月に閣議決定した安保関連3文書を通して日米安保体制を飛躍的に強化し、自衛隊の敵基地攻撃能力の保有と南西諸島での自衛隊部隊の増強など、戦争体制づくりを一挙におし進めようとしている。また、このかん日米韓の三国の間でもレーダー情報の即時共有に向けた方針が確認されるなど、軍事的連携が急速に強められている。それらは朝鮮半島・東アジアの軍事緊張をますます拡大させている。京丹後の米軍Xバンドレーダー基地もそのような戦争体制づくりのなかに組み込まれている。私たちは東アジアの平和実現を求める立場から、軍事緊張を拡大する米軍Xバンドレーダー基地の撤去をあらためて要求する。

 

 このような戦争体制づくりは、基地の強化、基地監視体制の強化を伴うものである。その一環として、京丹後の米軍Xバンドレーダー基地周辺も土地利用規制法による「特別注視区域」に指定されようとしている。それは、周辺地域の住民や基地問題に取り組む人々を監視の対象としつつ、国の「安全保障」がすべてに優先する社会をつくりだそうとする動きの一環である。この土地利用規制法はまた、政令や政府の決定のみで基本的人権を制限しうるという憲法違反の法律であり、さらに、国が地方公共団体に対してその保有する個人情報の提供を要求するなど、地方自治の本旨とも相容れないものである。それゆえ私たちは、住民の権利が不当に制約されないよう京丹後市がその運用を注視していくと同時に、そもそも憲法違反であるこの法律の廃止を求めることを要求する。

 

 米軍Xバンドレーダー基地が建設され、レーダーの運用が開始されてから10年近くが経つが、住民の「安全・安心」を脅かす事態が繰り返し起こっている。昨年11月の京丹後市網野町での米軍属による人身事故が「軽微な物損事故」として処理されようとした問題は、米軍・近畿中部防衛局の隠ぺい体質、住民軽視の態度をあらためて示した。京丹後市もまた、市民からの「人身事故」の情報にすぐ対応しないなど問題のあるものであった。そうしたあり方を抜本的に改める必要がある。私たちはあらためて、米軍関係者による交通事故のすみやかで全面的な開示を要求する。また、京丹後市と基地対策室が、米軍・防衛局ではなく、住民にこそ寄り添い、その「安全・安心」を守るために真剣に行動することを求める。さらに、不断に現れる米軍・防衛局の住民軽視の態度の背景にある現在の日米地位協定の一刻も早い抜本改正の実現に向けて、京丹後市が積極的に行動することを要求する。

 

 また、6月16日の第35回米軍経ケ岬通信所安全安心対策連絡会で防衛省が公表した基地周辺海域での水質調査結果によれば、尾和沖と袖志東側沖でCOD(化学的酸素要求量)が環境基準値を上回った、と報道されている。米軍人の基地内隊舎への入居による生活排水の増加とそれによる海水の汚染の可能性は当初より地域住民が懸念していたところである。原因を明らかにし、必要な対策をとることを米軍・防衛局に対して強く要求していかねばならない。また、レーダーを動かす発電機による騒音被害は今日も続いている。京丹後市は米軍の動向を厳しく監視し、住民の「安全・安心」を守るために行動すべきである。

 

 さらに、PFAS(有機フッ素化合物)の環境や人体への影響の問題がある。沖縄や米軍基地のみならず、全国の自衛隊基地内でも基準値を超えるPFASが検出されている。自衛隊経ヶ岬分屯基地内においてもかつてPFASの一種であるPFOSを含む泡消火剤が保管されていたことが明らかになっており、その処分の有無や経過、現在はどのような消火剤を使っているのかなどを把握する必要がある。米軍Xバンドレーダー基地についても、どのような成分を含む消火剤を保管しているのかなどを具体的に明らかにさせなければならない。また、米軍基地に由来する深刻な環境汚染は日本のみならず様々な国々で問題となっており、京丹後市は人々の命と健康、環境を守る観点からも、米軍基地をめぐる状況を厳しく調査・監視していかねばならない。

 

 上記を踏まえ、以下の点を申し入れる。

 

一、住民の「安全・安心」を軽視する米軍・防衛省の態度をあらためさせ、米軍関係者の交通事故情報について、米軍・防衛省に対して全面開示を要求し、より十分なものにすること。

 一、日米地位協定の抜本改正に向けて、京丹後市として具体的・積極的に行動すること。

一、土地利用規制法の廃止を求めると同時に、地域住民の人権が侵害されることがないよう地方自治体としてその運用を慎重に監視していくこと。

一、COD(化学的酸素要求量)が環境基準値を上回った水質調査の結果に関して、その原因を明らかにし、海水汚染防止のための必要な対策を早急にとらせること。また、発電機の夜間稼働の中止など、「安全・安心」に関わる地域住民の要求の実現のために京丹後市としてさらに強力に行動すること。

一、米軍・防衛省に対して、米軍Xバンドレーダー基地および自衛隊経ヶ岬分屯基地におけるPFASを含む泡消火剤の保管の有無について、経過を含めてその実態を具体的に明らかにさせること。また、各地での米軍基地による深刻な環境汚染の現実に鑑み、米軍Xバンドレーダー基地に関して京丹後市としてその状況を調査し、必要な対策を実施すること。

一、東アジアの軍事緊張を拡大する米軍Xバンドレーダー基地の受け入れを撤回すること。

 

米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会

共同代表 大湾宗則 白井美喜子 瀧川順朗

連絡先 京都市上京区四番町121-5 大湾方  TEL/FAX 075-467-4437

 

 

 

2023年3月10日

京丹後市長 中山泰 様

 

申し入れ書

 

京丹後市は住民の「安全・安心」を守れ

東アジアの軍事緊張を拡大する米軍Xバンドレーダー基地の撤去を

 

 

 11月8日に京丹後市網野町で起こった米軍属による人身事故への対応は、米軍・近畿中部防衛局の隠ぺい体質、住民軽視の態度をあらためて示した。同時に、京丹後市の対応もきわめて問題のあるものであった。米軍関係車両が歩行者と接触したという情報に接していたにもかかわらず、京丹後市は「警備な物損事故」という防衛局からの報告を確認するだけで、長期間独自の積極的な対応を行ってこなかった。それは住民の「安全・安心」を守るという地方自治体の責務を放棄するものであり、私たちはあらためて強く抗議する。

 

 地域住民の要求にもかかわらず、米軍関係者による交通事故の公表のあり方はこれまでも不十分なものであった。防衛局は米軍の報告をただ聞き取り、京丹後市も自ら件所することなく、それを受け取るだけである。そうした無責任な在り方が今回のような事態を引き起こし、助長している。私たちはあらためて、米軍関係者による交通事故のすみやかで全面的な開示を要求する。また、京丹後市と基地対策室が、米軍・防衛局ではなく、住民にこそ寄り添い、その「安全・安心」を守るために真剣に行動することを求める。さらに、不断に現れる米軍・防衛局の住民軽視の態度の背景にある現在の日米地位協定の一刻も早い抜本改正の実現に向けて、京丹後市が積極的に行動することを要求する。

 

 周知のように、日本政府・岸田政権は昨年12月にいわゆる安保関連3文書を閣議決定した。それは、日米安保体制を飛躍的な強化させ、自衛隊の敵基地攻撃能力の保有とそれを前提とした展開体制の構築、戦場に見立てた沖縄の島々での自衛隊部隊の増強、5年間で43兆円という防衛費の大幅増額など、戦争体制づくりを一挙におし進めようとするものである。それは東アジアの軍事緊張を拡大するものであり、京丹後の米軍Xバンドレーダー基地のさらなる強化をもたらすものである。私たちは東アジアの平和実現を求める立場から、東アジアの軍事緊張を拡大する米軍Xバンドレーダー基地の撤去をあらためて要求する。

 

 また、日米安保体制の飛躍的な強化、岸田政権の戦争体制づくりが進むなかで、京丹後の米軍Xバンドレーダー基地周辺も土地利用規制法による「特別注視区域」に指定されようとしている。それは、周辺地域の住民や基地問題に取り組む人々を監視の対象としつつ、国の「安全保障」がすべてに優先する社会をつくりだそうとする動きの一環である。この土地利用規制法はまた、政令や政府の決定のみで基本的人権を制限しうるという憲法違反の法律であり、さらに、国が地方公共団体に対してその保有する個人情報の提供を要求するなど、地方自治の本旨とも相容れないものである。それゆえ私たちは、京丹後市がこの法律の廃止を求めるとともに、住民の権利が不当に制約されないようその運用を注視していくことを要求する。

 

 その他にも、基地周辺の住民の被害は続いている。レーダーを動かす発電機が交換された後も騒音被害は続いている。発電機の夜間稼働の中止という周辺住民の切実な要求を実現するために、京丹後市はより積極的に行動すべきだ。また、基地からの排水による海水汚染の可能性についても、定期的・継続的な水質調査の実施とその結果の公表を引き続き米軍・防衛局に働きかけていく必要がある。京丹後市は米軍の動向を厳しく監視し、住民の「安全・安心」を守るために行動すべきである。

 

 さらに、PFAS(有機フッ素化合物)の環境や人体への影響の問題がある。沖縄や米軍基地のみならず、全国の自衛隊基地内でも基準値を超えるPFASが検出されている。自衛隊経ヶ岬分屯基地内においてもかつてPFASの一種であるPFOSを含む泡消火剤が保管されていたことが明らかになっている。それは処分されたのか、処分済みとしたらいつどのような方法で処分されたのか、現在はどのような消火剤を使っているのかなどを把握する必要がある。米軍Xバンドレーダー基地については、さらにその実態がはっきりしていない。どのような成分を含む消火剤を保管しているのかなどを具体的に明らかにさせなければならない。また、米軍基地に由来する深刻な環境汚染は日本のみならず様々な国々で問題となっており、京丹後市は人々の命と健康、環境を守る観点からも、米軍基地をめぐる状況を厳しく調査・監視していかねばならない。

 

 上記を踏まえ、あらためて以下の点を申し入れる。

 

一、住民の「安全・安心」を軽視する米軍・防衛省の態度をあらためさせ、米軍関係者の交通事故情報について、米軍・防衛省に対して全面開示を要求し、より十分なものにすること。

一、日米地位協定の抜本改正に向けて、京丹後市として具体的・積極的に行動すること。

一、土地利用規制法の廃止を求めると同時に、地域住民の人権が侵害されることがないよう地方自治体としてその運用を慎重に監視していくこと。

一、発電機の夜間稼働の中止など、地域住民の「安全・安心」を脅かす事態に対して、これをとめるために京丹後市としてさらに強力に行動すること。また、基地からの排水の問題など地域住民の不安・懸念に真摯に対応し、定期的・継続的な調査とその結果の公表を、米軍・防衛局に対して強く働きかけていくこと。

一、米軍・防衛省に対して、米軍Xバンドレーダー基地および自衛隊経ヶ岬分屯基地におけるPFASを含む泡消火剤の保管の有無について、経過を含めてその実態を具体的に明らかにさせること。また、各地での米軍基地による深刻な環境汚染の現実に鑑み、米軍Xバンドレーダー基地に関して京丹後市としてその状況を調査し、必要な対策を実施すること。

一、東アジアの軍事緊張を拡大する米軍Xバンドレーダー基地の受け入れを撤回すること。

 

米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会

共同代表 大湾宗則 白井美喜子 瀧川順朗

連絡先 京都市上京区四番町121-5 大湾方  TEL/FAX 075-467-4437